九州には、カルデラが15以上もある!!
1)世界最大は何と言っても「阿蘇カルデラ」
■今から10万年前に、阿蘇は大噴火を起こし、火山灰は遠く北海道まで到達していて、年代測定の基準となっています。
火山灰がそこまで飛ぶ位ですから、溶岩流は九州全域を飲み込み、その結果論として、豊後大野(大分)の原尻の滝、伊佐(鹿児島)の曽木の滝などを形成しています。
■何と言っても、南北25km、東西18km、周囲125kmに及ぶ巨大カルデラです。
阿蘇の場合は、山体が吹っ飛んで、地盤沈下し、巨大湖となりました。
一番もろかった立野で岩盤が崩れ落ち、湖水は川となって、白川へと流れ込み、沼地となった阿蘇谷には人々が住み始め、農耕が始まったというわけです。
神話では、健磐龍命が壁を蹴破ったとなっています。尊は、蹴破った際に、「もう立てぬ」と言ったのだとか。それで、「立野」という地名になったのだそうですよ。
■さて、長年、カルデラはこれが1つかと思いきや、九州には15以上ものカルデラが存在していることを知りました。そのいくつかをここで紹介したいと思います。
2)千々石カルデラ
■これは長崎は島原半島の北側、小浜の北側に位置するカルデラです。
ここは巨大噴火が起こって、地盤が落ち込み、そこへ海水が侵入して、橘湾となりました。
千々石展望台周辺は、断崖絶壁となっていて、これが断層となって露出しています。
3)加久藤カルデラ
■ここは、人吉からえびのへと抜ける加久藤トンネル(加久藤峠)を過ぎると、向こうに霧島連山が見えてきます。
この下方に、街並みが見えてきます。これがえびの高原となって、カルデラ底部となっています。
4)姶良カルデラ
■桜島の位置する北側の錦江湾が姶良カルデラとなっています。
ここは、地盤沈下のあと、海水が流入して錦江湾となっているわけです。
■ここは3万年前に大噴火を起こし、火山灰が60mも積もって、シラス台地を形成しました。
5)まとめ
■日本列島全体に、多くのカルデラが実存しています。見えないだけで、よく見ると、円弧を描いていることが多いわけです。
それは海底に埋もれたりして、一見見落としがちですね。
それはともかく、日本列島が火山列島であることを物語っているわけです。地震大国なわけでもある理由がわかりますよね。